2011年8月31日水曜日

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下の7月半ばだったか(おそらく20日前後)に書いた内容より多少状況は改善している。携帯停止状況から現在はプリペイドをなんとか確保した。そのかわり自宅電話が不通となっている、が、こちらも数日以内になんとか復旧できるだろう。。。 ひと月前に比べ仕事の依頼が増えた。とは云っても、この業界特有の後払いシステムの影響で手元にはほとんど資金がない。 が、まあ、せっかく状況が上向きになってきているので、悪いこと書くのは止めとする。このまま状況が継続してくれることを願う(笑)。
こういう状況でも沢山の人たちの繋がりで助けられていることを切実に思い、感謝する今日この頃である。


近況の報告

  • 瀬戸内海ロケ(7.29-31)  某出版社の企画で瀬戸内海の島へ。ロケの内容は後日として、行った島で見た造船風景は目に残った。海岸沿いに忽然と怪物のような船底を露わにする建造中の巨大な船の骨組み、巨大な鉄板、周囲にある足場やクレーンなどの工場風景は都会ではなかなか見ることができない一種殺伐としたもので、のっぺりと油、火の粉、そして潮の粘膜が全体を覆っているかのように見えた。 そんな巨大な船も島の人間のハナシだと3ヶ月くらいで造ってしまうらしい。その速さにも驚きだが、作業員の半分以上が中国人だという現状も現代性を感ぜずにいられない。
  • 宮島(7.31)  そのロケの帰りに人生2度目の宮島へ。行く途中雨にやられるが、これも浄化の雨として、引き潮で足元まで露わになった巨大な鳥居を体現する。はじめは芝生かと思った海岸一面に咲く緑は近づいてみるとすべて海藻だった。考えてみれば満ち潮では海に隠れているのであたりまえ、といえばあたりまえだったが、驚きは隠せない。その後訪れた秀吉が建てた島の中腹に建立するお堂は、訪れる10日ほど前に見た夢の正夢となる。。。
  • シアタートラム  11月に上演される『往転-オウテン』(脚本 桑原裕子 演出 青木豪)という芝居の劇中映像をやることに。04年にやった『リア王の悲劇』でお世話になったパブリックシアターのスタッフさんらと久しぶりに仕事できることは嬉しい。これまで佐藤信さんとやってきた仕事の流れとは違うので、多少戸惑いはあるが、良い舞台効果を提供できるよう努力する。
  • 『Sanguivorous』  『吸血』北米配給が徐々にだが進行している。詳細はまた後日となるが、上映される映画館をネットで見る限りありがたいというひと言。古い館ではあるが地元では由緒ある映画館で現在でもアート映画やサイレント映画を上映している。早く情報をアップしたい。
  • 『21世紀アヴァンギャルド』  黒田企画の本作は一旦6月ごろ終了したが、現在再編集ということで作業中。ほぼ三部構成といっていいのだが、中間部が弱かった。度重なる話し合いでどうにか形になってきている。この作品でいままで知ってるつもりで実は疎かった韓国やパレスチナの歴史を勉強できて、そういう意味でも遣り甲斐のある仕事である。日本の60~70年代アンダーグラウンド史を代表するような作品になってくれると良いが、その辺は観る人らの判断に委ねるしかない。