2012年12月27日木曜日

観劇体験

今年のブログは結局ふたつかい、、。参った。やっぱツイッター、フェイスブックでめっきり怠け者になってしまった。そんなワケで31日のブログの前に短くてもイイから一本やっとくか。でもヘタするとこれが今年最後にもなり兼ねないが。
今年は、これまでの人生で~というとえらい大袈裟だが、なにが自分の中で変ったかというと、やはりこれまでになく芝居を沢山見たってこと。沢山といっても好きな人に比べたらまったくゼロに等しいんだが、それでもホントに見て、新鮮な体験をさせてもらえた。そういうオレが今年一年で見た芝居で印象に残ったのは、劇団黒テント「青べか物語」、ナイロン100℃「百年の秘密」、月影番外地「くじけまみれ」の三作だろうか。また極北的存在として鴎座「霊戯」は忘れてはならない。さらにスケールのでかさではエドワードボンド「戦争戯曲集」第一部と第二部は凄まじい。来年自分も芝居めいた事をするためか、たまたまなんだろうが戯曲/言葉/空間みたいな大切さを体感しそれを意識できたことも重要だといえる。いずれにせよどの作品も空間としての戯曲、言葉としての戯曲という演劇の本質的重厚さ、のような意味を至極感じさせられた。
ひとつ上げると、「百年の秘密」はより映画的な要素があるような気がしたし、判りやすさも秀でていた。なんというか一種技巧的に観客の心を掴んで感情移入させようとする。こっちは判っていても悪役に対して憤りを感じ、そのまま罠に引きずり込まれ、最後には気持ち良く感動を覚えさせてくれた。なんか東映のベタ映画がセンス良く生まれ変ったような感じ、といったら良いんだろうか(笑)?そういう意味もあって「祈りと怪物」を楽しみに観に行った。書くと長くなるから控えるけど、丁寧さや慎重さは「百年の秘密」の方があったように思えたが、こちらもダークな大作で楽しめた~4時間まったく長く感じなかった。コンセプトやら比喩やらいろいろあるんだろうけど、ケラリーノ戯曲は会話のニュートラルな深みが才極まっていてそこが魅力なんだ、ということにやっと気付かされた。
人間幾つになっても学ぶことがあり、それがまた喜びでもある。今年一年の観劇体験は来年からの自分の活動に影響あること間違いなし。